夜泣きは一般的に生後3〜6か月ごろから始まり、生後6〜10か月ごろに目立ちやすくなります。ただし、始まる時期や程度には大きな個人差があります。
新生児が夜中に泣くことは珍しくありませんが、空腹やおむつの不快感による泣きは、一般的な「夜泣き」とは区別されます。
夜泣きとは?いつからの泣きを指すの?
夜泣きとは、空腹やおむつの汚れ、暑さや寒さなどの明らかな理由が見当たらないのに、赤ちゃんが夜中に目を覚まして泣き続ける状態を指します。
ただし、夜泣きには医学的に統一された明確な定義があるわけではありません。育児書や家庭、子育て支援の場などで一般的に使われている言葉です。
そのため、「夜中に泣いたらすべて夜泣き」と考えるのではなく、月齢や泣いている理由を分けて考える必要があります。
新生児の夜の泣きは夜泣きではないことが多い
生後0〜2か月ごろの赤ちゃんは、昼と夜の区別がまだ十分についていません。
2〜3時間、あるいは3〜4時間ほどの間隔で目を覚まし、母乳やミルクを求めて泣くことがあります。おむつが濡れていたり、抱っこを求めたりして泣くことも少なくありません。
この時期の泣きは、生活リズムや体内時計が未発達であることによる生理的な覚醒と考えられています。
つまり、新生児が夜中に何度も起きるからといって、「もう夜泣きが始まった」とは限らないのです。
夜泣きと寝言泣きはどう違う?
赤ちゃんは眠りが浅くなったとき、完全には目を覚まさないまま短く泣くことがあります。これは「寝言泣き」と呼ばれることがあります。
寝言泣きの場合は、数十秒から数分ほど静かに見守っていると、そのまま眠りに戻ることがあります。
一方、一般的な夜泣きは、しばらく待っても泣き続けたり、抱っこやトントンなどの対応が必要になったりすることが多いのが特徴です。
泣き始めた瞬間に照明をつけて抱き上げると、寝言泣きだった赤ちゃんを完全に起こしてしまうこともあります。呼吸や顔色に問題がなければ、まず少し様子を見ることも一つの方法です。
夜泣きと夜驚症は月齢や反応が違う
夜泣きと似た現象に「夜驚症」があります。
夜驚症は、主に3歳ごろから学童期の子どもに見られ、眠り始めてから2〜3時間以内に突然泣き叫んだり、強い恐怖を感じているような様子を見せたりするものです。
声をかけても反応しにくく、翌朝には本人が覚えていないこともあります。深いノンレム睡眠から部分的に目覚めることで起こると考えられています。
夜泣きは乳児期に多く、抱っこや声かけで落ち着くことがあるのに対し、夜驚症は声かけへの反応が乏しい点が異なります。
| 現象 | 起こりやすい時期 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| 新生児期の泣き | 生後0〜2か月ごろ | 空腹やおむつ、昼夜リズムの未発達が中心 |
| 寝言泣き | 生後3か月以降 | 浅い眠りのまま短く泣き、自然に眠ることがある |
| 夜泣き | 生後3〜6か月以降 | 明らかな理由がないまま夜中に泣き続ける |
| 夜驚症 | 3歳〜学童期に多い | 激しく泣き叫び、声かけに反応しにくい |
夜中の泣き方をすべて同じものとして扱わず、年齢や反応を確認することが大切です。
夜泣きはいつから始まる?目安は生後3〜6か月ごろ
夜泣きが始まる時期は、一般的に生後3〜6か月ごろが目安です。
複数の医療機関や育児情報では、生後3〜4か月ごろから始まるケースと、生後5〜6か月ごろから目立ち始めるケースが紹介されています。
時期に幅があるのは、赤ちゃんによって睡眠リズムの発達速度や気質、生活環境が異なるためです。
生後3〜4か月ごろから始まるケース
生後3〜4か月ごろになると、赤ちゃんの体内時計が少しずつ発達し、昼と夜の違いを認識し始めます。
新生児期には昼夜を問わず短い睡眠を繰り返していた赤ちゃんも、夜に少し長く眠るようになります。
一見すると睡眠が安定し始める時期ですが、同時に浅い眠りと深い眠りの切り替わり方も変化します。
眠りの切り替わりで目を覚ましたとき、赤ちゃんは大人のように自分で再び眠ることがまだ得意ではありません。そのため、不安や不快感を泣いて知らせることがあります。
この変化が、夜泣きの始まりにつながると考えられています。
生後5〜6か月ごろに目立ち始めるケース
夜泣きは生後5〜6か月ごろから始まるという説明も多く見られます。
ベネッセ教育情報サイトが2023年10月に実施した、保護者408人を対象とするアンケートでも、「生後6か月から夜泣きが始まった」という回答が最も多い結果でした。
生後5〜6か月になると、首がすわり、寝返りを始める赤ちゃんが増えます。離乳食が始まり、見るものや触れるものへの反応も豊かになる時期です。
日中に受ける刺激が増える一方、脳や睡眠機能はまだ発達途中です。そのため、夜中に目を覚まして泣くことが増えると考えられます。
ただし、アンケート結果はすべての赤ちゃんに当てはまる基準ではありません。「6か月になったら必ず夜泣きが始まる」という意味ではない点に注意が必要です。
生後3か月より前に始まることもある?
早い赤ちゃんでは、生後3か月未満から夜泣きのような状態が見られることがあります。
ただし、この時期は空腹やおむつ、室温、抱っこの必要性など、泣いている理由が見つかることも多い時期です。
「理由が分からないから夜泣き」とすぐ判断せず、まずは次の点を確認しましょう。
- 母乳やミルクの時間ではないか
- おむつが濡れていないか
- 汗をかいていないか
- 手足やお腹が冷えすぎていないか
- 発熱や鼻づまりがないか
- げっぷやお腹の張りで苦しそうではないか
理由を取り除くと落ち着く場合は、一般的な意味での夜泣きではなく、生理的な要求による泣きである可能性があります。
1歳前後から始まることもある
夜泣きが1歳前後になって初めて始まる赤ちゃんもいます。
1歳前後は、つかまり立ちや歩行、言葉の理解、自我の芽生えなど、多くの発達が重なる時期です。
保育園への入園や卒乳、旅行、引っ越しといった生活環境の変化がきっかけになる場合もあります。
そのため、生後6か月ごろまで夜泣きがなかったからといって、今後も起こらないとは限りません。反対に、1歳から始まったからといって、発達が遅いという意味でもありません。
月齢別に見る夜泣きの特徴は?
夜泣きの特徴は月齢によって変わります。
同じ「夜中に泣く」という現象でも、生後2か月と生後10か月では、背景として考えられるものが異なります。
月齢だけで原因を決めつけることはできませんが、発達段階を知っておくと、赤ちゃんの様子を整理しやすくなります。
生後0〜2か月は昼夜を問わず目を覚ます
新生児期から生後2か月ごろまでは、昼夜の区別が未発達です。
赤ちゃんは一日の大部分を眠って過ごしますが、まとめて長時間眠るのではなく、短い睡眠と覚醒を繰り返します。
母乳やミルクを飲める量もまだ少ないため、数時間おきに空腹になります。おむつの不快感や暑さ、寒さでも目を覚まします。
この時期は、夜に何度も泣くこと自体が珍しいわけではありません。
「周りの赤ちゃんは寝ているのに」と比較するよりも、授乳量や体重増加、排尿回数、普段の機嫌など、全体の状態を見ることが重要です。
生後3〜4か月は睡眠構造が変わり始める
生後3〜4か月ごろは、夜泣きが始まる可能性のある時期です。
昼夜の違いが少しずつ分かるようになり、夜に長く眠る赤ちゃんが増えてきます。
その一方で、浅い眠りと深い眠りを繰り返す睡眠サイクルが変化し、眠りの切り替わりで目覚めることがあります。
寝返りの練習を始めたり、手足を活発に動かしたりするようになることも、睡眠に影響する可能性があります。
この時期は、抱っこや授乳で眠る習慣が強いと、夜中に目覚めたときにも同じ寝かしつけを求めて泣くことがあります。
ただし、抱っこや授乳で寝かせること自体が悪いわけではありません。親子が無理なく続けられる方法かどうかを考えることが大切です。
生後5〜6か月は夜泣きが増えやすい
生後5〜6か月は、夜泣きが始まる赤ちゃんが増える時期です。
離乳食が始まったり、寝返りが活発になったりして、生活に新しい変化が増えます。
人の顔や声をよく認識できるようになり、感情表現も豊かになります。記憶力の発達によって、いつもの寝かしつけ方へのこだわりが強くなることもあります。
ベビケアプラスでは、夜泣きをする赤ちゃんは全体の6割程度と紹介されています。つまり、夜泣きをしない赤ちゃんも一定数いるということです。
生後6か月になっても夜泣きがない場合、それだけで成長や発達に問題があるとはいえません。
眠りが浅くなっても自分で再入眠できる赤ちゃんは、目を覚ましても泣かずに再び眠ることがあります。
生後7〜9か月はピークになりやすい
複数の育児情報では、生後6〜10か月ごろ、特に生後7〜9か月ごろを夜泣きのピークとして紹介しています。
この時期は、寝返りだけでなく、お座り、ずりばい、はいはい、つかまり立ちなど、運動発達が大きく進みます。
また、人見知りや後追いが目立ち始める赤ちゃんもいます。
夜中に眠りが浅くなったとき、近くにいるはずの親の姿が見えないことに不安を感じ、泣き出す場合があります。
日中に経験した多くの刺激が睡眠に影響する可能性もありますが、「刺激を与えないほうがよい」ということではありません。
外遊びや人との交流は、赤ちゃんの成長に必要です。夜泣きを恐れて日中の活動を極端に減らす必要はありません。
重要なのは、赤ちゃんが疲れすぎていないかを見ながら、活動と休息のバランスを取ることです。
生後10〜11か月は分離不安や運動発達が影響する
生後10〜11か月ごろになると、親と自分が別の存在であることを理解し始め、分離不安が強くなることがあります。
日中は親の姿が見えなくなると後追いをし、夜中に目覚めたときにも不安を感じて泣く場合があります。
つかまり立ちや伝い歩きなど、体の発達が進む時期でもあります。眠っている途中で立ち上がり、そのまま座れずに泣いてしまうこともあります。
この時期の夜泣きは、単純な空腹だけでなく、安心感を求めている可能性も考えられます。
小さな声で「ここにいるよ」と伝えたり、背中やお尻を一定のリズムで優しく触れたりすると落ち着くことがあります。
1歳〜1歳半は生活の変化でぶり返すこともある
1歳を過ぎると、夜泣きが少しずつ落ち着く子が増えます。
一方で、1歳前後は歩き始めや言葉の理解、自我の芽生え、卒乳、保育園入園など、生活上の変化が重なりやすい時期です。
いったん夜泣きが減っていた赤ちゃんでも、環境が変わったことをきっかけに再び夜中に泣くことがあります。
歯が生えるときの違和感や、風邪、鼻づまりなどの体調変化が関係することもあります。
夜泣きが再発した場合は、以前の寝かしつけ方法に戻すだけでなく、最近の生活に変化がなかったかを振り返ってみましょう。
2歳以降は夜驚症や悪夢との見分けも必要
2歳以降も夜中に泣く子どもはいます。
生活リズムの乱れ、日中の強い経験、体調不良、悪夢など、さまざまな原因が考えられます。
3歳以降に、入眠後2〜3時間ほどで突然激しく泣き叫び、声かけにほとんど反応せず、翌朝本人が覚えていない場合は、夜驚症の可能性もあります。
毎晩のように激しい状態が続く場合や、日中の生活に影響している場合は、小児科などに相談したほうがよいでしょう。
夜泣きが始まる時期に個人差があるのはなぜ?
夜泣きがいつから始まるかは、赤ちゃんによって大きく異なります。
原因は一つに決められるものではなく、睡眠リズム、脳や体の発達、日中の刺激、体調、生活環境、気質などが重なって起こると考えられています。
体内時計と睡眠リズムが発達途中だから
赤ちゃんの体内時計は、生まれたときから大人と同じように整っているわけではありません。
生後3〜4か月ごろから、朝の光や授乳、入浴などの生活刺激を手がかりに、少しずつ24時間のリズムを作っていきます。
しかし、リズムが安定するまでには時間がかかります。
夜中に目を覚ましたとき、再び眠る方法がまだ身についていない赤ちゃんは、不安や不快感を泣いて知らせます。
体内時計や再入眠の力が育つ時期は一人ひとり異なるため、夜泣きの始まりにも差が生じます。
赤ちゃんは浅い眠りが多いから
赤ちゃんは大人に比べて浅い眠りの割合が多く、睡眠サイクルも短いとされています。
新生児期には、浅い眠りにあたるレム睡眠が総睡眠時間の約半分を占めるとされています。
眠りが浅いと、物音や室温の変化、衣服の蒸れなどの小さな刺激でも目を覚ましやすくなります。
成長とともに睡眠構造は変化しますが、その変化が進む時期にも睡眠が一時的に不安定になることがあります。
発達の節目が続くから
寝返り、はいはい、つかまり立ち、歩行などの発達が進む時期は、夜泣きが目立ちやすくなることがあります。
赤ちゃんは日中に新しい動きや感覚を繰り返し経験しています。
睡眠中には、その日に得た情報の整理や記憶の定着が行われると考えられています。発達の変化が大きい時期には、眠りが浅くなったり、途中で覚醒したりする可能性があります。
ただし、「脳が処理しきれないから必ず夜泣きする」と断定できるものではありません。夜泣きの原因は完全には解明されておらず、発達による刺激は複数ある背景の一つと考えるのが適切です。
赤ちゃんの気質や寝つき方が違うから
音や光、環境の変化に敏感な赤ちゃんもいれば、比較的どのような環境でも眠れる赤ちゃんもいます。
また、夜中に眠りが浅くなったとき、自分で指を吸ったり体勢を変えたりして再入眠できる赤ちゃんもいます。
抱っこや授乳がないと再び眠れない赤ちゃんもいるため、同じ月齢でも夜泣きの有無や回数は異なります。
夜泣きが多いから育て方が悪い、夜泣きがないから発達に問題がある、という単純な関係ではありません。
体調や生活環境の変化も影響するから
鼻づまり、中耳炎、発熱、湿疹のかゆみ、お腹の張りなどがあると、夜中に泣くことがあります。
旅行や引っ越し、保育園への入園、来客、断乳など、いつもと違う出来事があった後に夜泣きが始まることもあります。
この場合、発達による一般的な夜泣きだけでなく、体調不良や環境変化が関係していないかを確認する必要があります。
夜泣きが始まったらどう対応する?
夜泣きが始まったときは、無理にすぐ泣き止ませようとするよりも、まず安全と体調を確認することが大切です。
原因の分からない泣きに見えても、発熱やおむつ、空腹など、確認できる項目を一つずつ見ていきましょう。
まず呼吸・顔色・体温を確認する
赤ちゃんが夜中に泣いたら、最初に呼吸や顔色、反応を確認します。
次のような様子がある場合は、通常の夜泣きと考えず、医療機関への相談を検討してください。
- 呼吸が苦しそう
- 顔色が青白い
- ぐったりして反応が弱い
- けいれんしている
- 繰り返し嘔吐している
- 泣き方が普段と明らかに違う
- 母乳やミルクをほとんど飲めない
特に、けいれんが5分以上続く場合や呼吸が苦しそうな場合、反応が著しく鈍い場合は、119番への連絡を含めて緊急対応を考える必要があります。
体調に問題がなければ短時間見守る
呼吸や顔色に問題がなく、激しく泣き続けているわけでなければ、数十秒から2分ほど様子を見ます。
寝言泣きであれば、親が手を加えなくても自然に眠りへ戻ることがあります。
ただし、長時間放置するという意味ではありません。
赤ちゃんのそばで安全を確認しながら、泣き方が強くなるのか、落ち着くのかを見ます。
親が疲れ切っているときは、赤ちゃんを安全な寝床にあおむけで寝かせ、数分だけ離れて気持ちを落ち着けることも必要です。抱いたまま強く揺さぶることは絶対に避けなければなりません。
小さな声と優しいタッチで安心させる
自然に眠らない場合は、明るい照明をつけず、小さな声で安心させます。
背中や胸、お尻などに手を当て、一定のリズムで優しくトントンする方法もあります。
刺激を増やしすぎると完全に目を覚ますことがあるため、大きな声で話しかけたり、すぐに遊び始めたりするのは避けたほうがよいでしょう。
空腹やおむつ、室温を確認する
夜泣きと思っていても、赤ちゃんに明確な不快感がある場合があります。
おむつの状態、汗、衣服の締めつけ、室温、空腹などを確認します。
室温の目安として、参考資料では夏は26〜28℃、冬は20〜23℃前後が紹介されています。ただし、建物や寝具、湿度、赤ちゃんの服装によって体感は変わります。
数字だけを基準にせず、首や背中に汗をかいていないか、体が冷えすぎていないかを確認しましょう。
生活リズムと寝る前の流れを整える
夜泣きを完全になくす方法はありませんが、生活リズムを整えることで睡眠が安定する可能性があります。
朝はカーテンを開けて自然光を取り入れ、日中は月齢に応じて体を動かします。夕方遅くまで長く昼寝をすると夜の入眠に影響することがあるため、昼寝の時間も確認します。
夜は、毎日同じ流れで眠る準備をすると分かりやすくなります。
例えば、次のような流れです。
- 入浴する
- パジャマに着替える
- 授乳や水分補給をする
- 絵本を読む
- 部屋を暗くする
- 寝床に移動する
すべてを完璧に行う必要はありません。
短くても同じ順番を繰り返すことが、赤ちゃんに「これから眠る時間」と知らせる手がかりになります。
夜泣きがない赤ちゃんもいる?始まらなくても心配しすぎないで
夜泣きは多くの家庭が経験しますが、すべての赤ちゃんに必ず起こるわけではありません。
ベビケアプラスでは、夜泣きをする赤ちゃんは全体の6割程度と紹介されています。この数字に基づけば、夜泣きをしない赤ちゃんも珍しい存在ではありません。
夜中に眠りが浅くなっても、自分で体勢を変えたり、指を吸ったりして再び眠れる赤ちゃんは、泣いて親を呼ばないことがあります。
夜泣きがないことだけを理由に、成長や発達に問題があると判断する必要はありません。
ただし、夜によく眠ることに加えて、日中も反応が乏しい、母乳やミルクを飲まない、体重が増えていない、ぐったりしているなどの様子があれば、夜泣きの有無とは別の問題として医師に相談してください。
私の体験では「月齢どおり」には始まらなかった
私も子どもを育てるなかで、「生後6か月ごろから夜泣きが始まる」という情報を見て、身構えていた時期がありました。
しかし、実際には月齢の区切りどおりに突然始まったわけではありませんでした。
よく眠る日が続いたと思ったら、成長の節目や生活の変化があった時期に、夜中に何度も起きる日が増えることもありました。
反対に、外出が多くて「今日は夜泣きするかも」と覚悟した日でも、朝まで比較的落ち着いて眠ることがありました。
この経験から私が感じたのは、月齢の目安は準備のためには役立つものの、わが子の睡眠を予言する数字ではないということです。
「生後6か月なのに始まらない」「生後3か月で始まったから早すぎる」と心配しすぎず、体調や日中の様子を含めて見るほうが現実的だと思います。
夜泣きがいつから始まるかより大切なことを考察
夜泣きについて調べると、「生後3か月から」「生後5〜6か月から」「ピークは6か月」「7〜9か月が多い」など、少しずつ異なる情報が見つかります。
これは、どれか一つが誤りというよりも、夜泣きに医学的な統一定義がなく、調査対象や夜泣きと判断する基準が異なるためだと考えられます。
新生児期の夜間覚醒を夜泣きに含めるかどうかでも、開始時期は変わります。
そのため、夜泣きは生後3〜6か月ごろから始まることが多いと幅を持って理解するのが適切です。
月齢は「異常かどうか」を決める線ではない
私は、月齢の目安を知る最大のメリットは、親が心の準備をしやすくなることだと考えています。
「この時期は睡眠が変化しやすい」と知っていれば、夜中に突然泣くようになっても、すぐに自分の育児を否定せずに済みます。
一方で、平均的な月齢を強く意識しすぎると、「うちの子は早い」「遅い」「夜泣きがないのはおかしい」と、新しい不安を生む可能性があります。
月齢は目安であり、正常と異常を分ける境界線ではありません。
大切なのは、赤ちゃんが普段どおり母乳やミルクを飲めているか、日中に機嫌よく過ごす時間があるか、呼吸や顔色に異常がないかを見ることです。
夜泣きは育て方の採点ではない
夜泣きの原因は完全には解明されておらず、生活リズムを整えても起こることがあります。
寝る前のルーティンを続け、室温を調整し、日中の活動を工夫しても泣く日はあります。
そのため、夜泣きが続いていることを「寝かしつけに失敗した」「自分の接し方が悪かった」と考える必要はありません。
夜泣きは、親の愛情や育児能力を測るものではないからです。
むしろ注意したいのは、夜泣きを止めることだけを目標にして、親が休めない状態を放置することです。
夜泣きの対策より親の睡眠確保が重要になることもある
夜泣きに関する情報では、朝の光、昼寝、室温、入眠ルーティンなど、多くの対策が紹介されています。
もちろん試す価値はありますが、すべてを一人で実践しようとすると、親の仕事がさらに増えてしまいます。
夜泣きが続く時期には、対策を増やすよりも、次のような分担を決めるほうが現実的な場合があります。
- 夜の前半と後半で担当を交代する
- 夜間授乳を担当しない人が翌朝の家事をする
- 休日はどちらかがまとまって眠る
- 赤ちゃんの昼寝中は家事より休息を優先する
- 祖父母や一時保育、産後ケアを利用する
夜泣きの回数をゼロにできなくても、親が休める時間を増やせれば、家庭全体の負担は軽くなります。
私は、夜泣き対策を「赤ちゃんを泣かせない工夫」だけでなく、「親が限界を超えない仕組みづくり」として考えることが重要だと思います。
普段と違う泣き方を見逃さないことが最優先
夜泣きが始まりやすい月齢だからといって、すべての泣きを発達の一部として片づけるのは危険です。
発熱、嘔吐、下痢、鼻づまり、中耳炎、皮膚のかゆみなど、体調不良で泣いている可能性もあります。
特に、泣き方がいつもと違う、抱っこしても反応が弱い、呼吸が苦しそう、顔色が悪い、飲食ができないといった場合は、月齢に関係なく医療機関への相談が必要です。
夜間や休日に受診すべきか迷った場合は、小児救急電話相談「♯8000」を利用できます。
♯8000は全国共通の短縮番号ですが、実施時間は都道府県によって異なります。利用前に住んでいる地域の案内を確認しておくと安心です。
まとめ
夜泣きは一般的に、生後3〜6か月ごろから始まることが多いとされています。
生後3〜4か月ごろに睡眠構造が変化して始まる赤ちゃんもいれば、生後5〜6か月ごろから目立ち始める赤ちゃんもいます。生後6〜10か月ごろ、特に7〜9か月ごろに強くなるケースが多いものの、時期や程度には大きな個人差があります。
新生児期の夜間の泣きは、空腹やおむつ、昼夜リズムの未発達による生理的な覚醒であり、一般的な夜泣きとは区別されることがあります。
また、夜泣きをまったくしない赤ちゃんもいます。夜泣きの有無だけで成長や発達を判断する必要はありません。
月齢はあくまで目安です。普段の様子と比べながら、呼吸、顔色、体温、授乳量、排尿、日中の機嫌などを確認しましょう。
夜泣きは親の育て方が悪いから起こるものではありません。対策をしても泣く日はあるため、一人で抱え込まず、家族や周囲の支援を利用して親自身の睡眠を確保することも大切です。
よくある質問
夜泣きは一番早くていつから始まりますか?
早い赤ちゃんでは、生後3か月未満から夜泣きのような状態が見られることがあります。
ただし、生後0〜2か月ごろの泣きは、空腹やおむつ、昼夜リズムの未発達による生理的な覚醒であることが多いため、まず明確な原因がないか確認しましょう。
生後6か月になっても夜泣きがないのは問題ですか?
夜泣きがないことだけで、成長や発達に問題があるとはいえません。
夜中に眠りが浅くなっても、自分で再び眠れる赤ちゃんは泣かないことがあります。日中の反応や授乳、体重増加などに問題がなければ、夜泣きがないことを心配しすぎる必要はありません。
夜泣きが急に始まったら病気の可能性はありますか?
夜泣きが急に始まっても、発達や環境変化による一時的なものである場合があります。
ただし、発熱、嘔吐、下痢、鼻づまり、耳を頻繁に触る、飲食できない、ぐったりしているなどの症状がある場合は、体調不良が隠れている可能性があります。普段と様子が違う場合は小児科に相談してください。


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