ブリタックスのトラベルシステムは、赤ちゃんをシートに乗せたまま車とベビーカーの間を移動でき、安全性と移動のしやすさを両立できる仕組みです。
新生児用チャイルドシートをベビーカーや車載ベースに付け替えられるため、車でのお出かけが多い家庭や、眠った赤ちゃんを起こさず移動したい家庭に向いています。
ブリタックスのトラベルシステムとは?
ブリタックスのトラベルシステムとは、新生児用チャイルドシートを車だけでなく、対応するベビーカーやベビーキャリーとしても活用する仕組みです。
車から降りるたびに赤ちゃんを抱き上げる必要がなく、チャイルドシートごと取り外してベビーカーへ装着できます。
ブリタックス・レーマー(Britax Römer)は、ドイツ発祥のチャイルドシートブランドです。
参考資料では、メルセデス・ベンツやフォルクスワーゲンなどの自動車メーカーから推奨された実績を持つブランドとして紹介されています。
ブリタックスでは、チャイルドシートやベビーカーを個別の製品として考えるだけでなく、家の中、車、外出先を連続して移動するための製品として設計しています。
たとえば、対応する新生児用チャイルドシートを使うと、次のような移動が可能です。
- 自宅から赤ちゃんをベビーシートに乗せて車まで運ぶ
- ベビーシートを車載ベースや車のシートベルトで固定する
- 到着後に赤ちゃんを乗せたままベビーシートを取り外す
- 対応ベビーカーのアダプターにベビーシートを装着する
- 外出先では対面式のハイシートベビーカーとして使う
赤ちゃんをチャイルドシートからベビーカーへ何度も乗せ替えなくてよいことが、トラベルシステムの大きな特徴です。
特に新生児期は、授乳後や車での移動中に眠ってしまうことが少なくありません。
せっかく眠った赤ちゃんを駐車場で抱き上げ、ベビーカーへ乗せ直すと、その刺激で起きて泣いてしまうこともあります。
私も子どもが小さかった頃、車から降ろすタイミングで起こしてしまわないか、毎回気を使っていました。
ブリタックス製品を実際に使用した体験ではありませんが、子育てを経験した母親として、乗せ替え回数を減らせることは、単なる時短以上に親子の負担を軽くする機能だと感じます。
ただし、トラベルシステムはすべてのブリタックス製品を自由に組み合わせられるわけではありません。
ベビーシート、ベビーカー、アダプター、車載ベースには、それぞれ対応する製品が決められています。
購入前には必ず、製品同士の適合と使用する車への取り付け可否を確認する必要があります。
ブリタックスのトラベルシステムを選ぶ5つの理由
ブリタックスのトラベルシステムを選ぶ主な理由は、移動のしやすさだけではありません。
安全基準への対応、車への取り付けやすさ、新生児の姿勢への配慮など、チャイルドシートメーカーならではの設計が特徴です。
1.眠った赤ちゃんを起こさず移動しやすい
トラベルシステムの一番分かりやすいメリットは、赤ちゃんをベビーシートに乗せたまま移動できることです。
車で眠った赤ちゃんを抱き上げず、シートごと車から取り外し、対応ベビーカーへ装着できます。
一般的なベビーカーと固定式チャイルドシートの組み合わせでは、車を降りるたびに赤ちゃんを乗せ替えなければなりません。
トラベルシステムなら乗せ替えの動作が減るため、次のような場面で便利です。
- 産院を退院して初めて車に乗るとき
- スーパーやショッピングモールへ立ち寄るとき
- きょうだいの送迎で短時間だけ車を降りるとき
- 雨天時に駐車場から建物へ移動するとき
- 赤ちゃんが車内で眠ってしまったとき
レンタルサービスで紹介されていた旧モデル「B-AGILE 3+レーマーベビーセーフSHR2」のセットも、車からベビーカー、さらにリビングへと連続して移動できる点を特徴としていました。
同セットでは、ベビーカー、チャイルドシート、ベビーキャリー、ロッキングチェア、ベビーチェアという1台5役の使い方が案内されています。
これは旧世代の製品例ですが、車だけで完結せず、赤ちゃんとの生活全体をつなぐというブリタックスの考え方がよく分かります。
2.次世代安全基準R129に対応する製品がある
ブリタックスの現行・近年の新生児用チャイルドシートには、次世代安全基準R129、通称i-Sizeに適合する製品があります。
R129は、従来の基準から安全性を高めるため、側面衝突試験や後ろ向き使用期間などの考え方を取り入れた規則です。
主なポイントは次のとおりです。
- 側面衝突に対する安全性を確認する
- 生後15か月までは後ろ向きで使用する
- 体重だけでなく身長を基準に使用範囲を判断する
- 対応する車両や座席との適合を確認して使用する
前方衝突が起きた場合、後ろ向きのチャイルドシートは、赤ちゃんの頭、首、背中をシート全体で受け止めやすい構造です。
乳幼児は大人に比べて頭が重く、首や背骨が十分に発達していません。
そのため、早い時期から前向きで使用するよりも、規定された期間は後ろ向きで使用することが重要です。
ブリタックスのモジュラーシステムでは、新生児用のベビーシートだけでなく、幼児用の「DUALFIX iSENSE」でも最長4歳まで後ろ向き装着に対応すると紹介されています。
法律や安全基準を満たしていることだけで事故時の安全が保証されるわけではありません。
それでも、側面衝突や長期間の後ろ向き使用まで考慮された製品を選べることは、ブリタックスの大きな強みです。
3.車載ベースで乗せ降ろしと取り付けを簡単にできる
ブリタックスの「FLEX BASE iSENSE」は、新生児用ベビーシートや幼児用チャイルドシートを装着するための車載ベースです。
ベースとシートが分かれたセパレート構造のため、車にベースを取り付けておけば、シート部分を着脱できます。
一体型チャイルドシートと比べ、車から運び出す部分を軽量かつコンパクトにしやすいことがメリットです。
参考資料では、ベースへの取り付けをわずか2ステップで行える仕組みとして紹介されています。
さらにFLEX BASE iSENSEには回転機構があり、ベビーシートや幼児用シートをドア側へ向けられます。
赤ちゃんを正面から抱えたまま車内へ体をひねる動作が減るため、次のような負担を抑えやすくなります。
- 腰をかがめた状態で赤ちゃんを乗せる負担
- 車の天井やドア枠に赤ちゃんをぶつけるリスク
- ハーネスを横向きの姿勢で締める難しさ
- 狭い駐車場で長時間ドアを開けて作業する負担
小さな赤ちゃんでも、ベビーシートの重さを含めると、持ち上げる際の負担は軽くありません。
私自身、子どもを車へ乗せるときに腰をかがめたままベルトを調整し、思った以上に腰や肩が疲れた経験があります。
回転式の仕組みは見た目の便利さだけでなく、正しい姿勢でハーネスを締めやすくするための機能とも考えられます。
FLEX BASE iSENSEには、正しい接地を示すインジケーターや警告音を備えたサポートレッグもあります。
サポートレッグは車両の床に接地し、衝突時にベースが傾いたり回転したりする動きを抑える役割を持ちます。
ただし、車の床下収納やシート形状によっては、サポートレッグを正しく設置できない場合があります。
使用する車への適合確認は省略できません。
4.ベビーシートを新生児期のさまざまな場面で使える
ブリタックスの新生児用ベビーシートは、車載用チャイルドシートだけでなく、複数の用途に使えるよう設計されています。
参考資料では、次のような使用スタイルが紹介されています。
- 新生児用チャイルドシート
- ベビーキャリー
- 対応ベビーカーと組み合わせたトラベルシステム
- 一時的に赤ちゃんを座らせるベビーチェア
- ロッキング機能を利用したバウンサーのような使い方
ただし、ベビーシートは赤ちゃんを長時間寝かせるベッドではありません。
車から降ろしたあとも寝ているからといって、長時間そのままにせず、赤ちゃんの呼吸や姿勢を確認することが大切です。
製品ごとの使用時間や注意事項は、必ず取扱説明書に従ってください。
ブリタックスのベビーシートには、人間工学に基づいた「ライフラットテクノロジー」を採用した製品もあります。
特許取得済みとされるリクライニング機構により、赤ちゃんの身長に応じて寝かせる角度や内部のスペースを調整する仕組みです。
ヘッドレストを動かすと、ショルダーストラップや内部のポジションも連動して調整されます。
新生児用インサートクッションと衝撃吸収フォームパッドも備え、小さな赤ちゃんの体を支えます。
新生児期は、数か月の間に体格が大きく変化します。
成長のたびに肩ベルトを複雑な手順で付け直すのではなく、ヘッドレストとハーネスを片手で連動調整できることは、日常的な使いやすさにつながります。
5.夜間の装着を助けるライト機能がある
「BABY-SAFE iSENSE」や「DUALFIX iSENSE」などのiSENSEシリーズには、スマートライティングテクノロジーが搭載されています。
参考資料では、チャイルドシートへの搭載として初の先進機能と紹介され、3種類のライトが使われています。
| ライトの種類 | 主な役割 |
|---|---|
| アンビエントライト | 赤ちゃんの顔を両側から優しく照らす |
| インストールライト | 暗い場所でベースやシートの装着を確認しやすくする |
| セーフティライト | 暗さや振動に反応し、ベビーカー移動時の視認性を高める |
アンビエントライトは、後ろ向きで座る赤ちゃんの顔を確認しやすくするライトです。
別売りのバックシートミラーと組み合わせると、運転席側からも赤ちゃんの様子を確認しやすくなります。
インストールライトは、暗い車内でベースやベルトの取り付け部分を見やすくするための機能です。
シートを移動すると点灯し、FLEX BASE iSENSEへ装着が完了すると自動で消灯する仕組みが紹介されています。
セーフティライトは、暗さと振動を検知して点灯し、夜間にベビーカーで移動する際の視認性を補います。
冬場の保育園送迎や夕方の買い物では、駐車場や車内が暗くなることがあります。
スマートフォンのライトを片手で持ちながら、もう一方の手で赤ちゃんのベルトを締めるのは現実的ではありません。
ライト機能は派手な装備に見えますが、装着状態を目で確認しやすくし、うっかりミスを減らすための実用的な機能といえます。
ブリタックスのトラベルシステムに対応する主な製品
ブリタックスのトラベルシステムを組むには、対応する新生児用ベビーシート、ベビーカー、アダプター、必要に応じて車載ベースを選びます。
製品名が似ていても、世代や販売時期によって対応関係が異なるため注意が必要です。
BABY-SAFE 3 i-SIZE
「BABY-SAFE 3 i-SIZE」は、R129に適合する新生児用チャイルドシートとして紹介されているモデルです。
対応する車載ベース「FLEX BASE iSENSE」と組み合わせることで、車への着脱やドア側からの乗せ降ろしを行いやすくなります。
また、対応ベビーカーへアダプターを介して装着すると、対面式のトラベルシステムとして利用できます。
BABY-SAFE 3 i-SIZEで紹介されている主な機能は次のとおりです。
- R129に対応した後ろ向き使用
- ライフラットテクノロジー
- 新生児用インサートクッション
- ヘッドレストとハーネスの連動調整
- 5点式ハーネス
- UPF50+のサンキャノピー
- 洗濯機で洗えるクイック着脱式カバー
- ベビーカーやベースへ装着するクリック&ゴー方式
サンキャノピーは、車内やベビーカーで日差しや風を防ぐための装備です。
ベビーシートを持ち運ぶ際にも、キャノピーを使用できると案内されています。
カバーはハーネスを外さずに取り外せる構造で、洗濯機で洗える仕様です。
赤ちゃんはミルクの吐き戻しやおむつ漏れが起こりやすいため、カバーの洗いやすさは購入前に確認したいポイントです。
BABY-SAFE iSENSE
「BABY-SAFE iSENSE」は、スマートライティングテクノロジーを搭載した新生児用チャイルドシートです。
基本的なトラベルシステム機能に加え、アンビエントライト、インストールライト、セーフティライトを備えている点が特徴です。
夕方以降の送迎が多い家庭や、照明の暗い立体駐車場を利用する家庭では、ライト機能のメリットを感じやすいでしょう。
一方で、ライト機能が必要かどうかは生活環境によって異なります。
日中の利用が中心であれば、ライトを優先するよりも、本体重量、対応ベビーカー、車への適合性、予算を重視したほうがよい場合もあります。
BABY-SAFE PRO
エアバギー公式オンラインストアの掲載情報では、「ブリタックスレーマー ベビーセーフプロ」が取り扱い製品として紹介されていました。
掲載時の価格は4万5,100円でしたが、価格や在庫、取扱状況は変動します。
購入を検討する際は、販売店の最新情報を確認してください。
BABY-SAFE PROをエアバギーなどの他社製ベビーカーと組み合わせる場合は、対応アダプターの有無を確認する必要があります。
同じブリタックスのベビーシートでも、アダプターがすべての世代に共通とは限りません。
「ブリタックス用」と記載されているだけで判断せず、ベビーシートとベビーカーの正式な製品名まで照合することが大切です。
FLEX BASE iSENSE
「FLEX BASE iSENSE」は、車内に取り付ける回転式のベースメントです。
新生児用ベビーシートから幼児用のDUALFIX iSENSEまで継続して使えるモジュラー構造が特徴です。
赤ちゃんの成長に合わせてシート部分を交換し、ベースは長期間利用できます。
主な機能として、次の内容が紹介されています。
- シートをドア側へ向けられる回転機構
- 前向きへの早すぎる切り替えを防ぐセーフティスイッチ
- 後ろ向き、前向きで使える6段階リクライニング
- 衝突時の傾きを抑えるリバウンドバー
- 接地状態を知らせるサポートレッグ
- インジケーターと警告音による取り付け確認
セーフティスイッチは、生後15か月未満で誤って前向きに回転させることを防ぐための仕組みです。
生後15か月を過ぎてスイッチを切り替えると、対応する幼児用シートを360度回転させられるとされています。
ベースを長く使える点は経済的に見えますが、最初に本体とベースをそろえるため、初期費用は高くなりやすいでしょう。
将来DUALFIX iSENSEへ移行する予定があるかまで考えて選ぶ必要があります。
DUALFIX iSENSE
「DUALFIX iSENSE」は、FLEX BASE iSENSEと組み合わせる幼児用チャイルドシートです。
参考資料には2021年12月中旬発売予定との記載がありますが、これは掲載当時の情報です。
現在の販売状況や後継モデルについては、販売店やメーカーの最新情報を確認してください。
DUALFIX iSENSEは、最長4歳まで後ろ向き装着に対応すると紹介されています。
側面衝突対策として、ブリタックス独自技術の「SICT」を内蔵しています。
SICTは、側面から受けた衝撃をチャイルドシート後方へ逃がし、子どもへの負担を軽減することを目的とした構造です。
内蔵式のため、装着型パーツのように出発前のセットを忘れる心配がない点も特徴とされています。
そのほか、次のような安全・快適機能があります。
- 後ろ向きと前向きで各6段階のリクライニング
- 最大22度とされる可変アングル
- 深いサイドウィング
- V字型ヘッドレスト
- 5点式ハーネス
- パフォーマンスチェストパッド
- スマートライティングテクノロジー
新生児期にベビーシートを使い、成長後はDUALFIX iSENSEへ交換することで、同じFLEX BASE iSENSEを引き続き使える設計です。
対応するベビーカーとアダプター
ブリタックスのベビーシートは、自社の対応ベビーカーだけでなく、専用アダプターを利用して他社製ベビーカーと組み合わせられる場合があります。
参考資料では、エアバギー公式オンラインストアに次の製品が掲載されていました。
- ブリタックスレーマー ベビーセーフ3 アイサイズ
- ブリタックスレーマー ベビーセーフプロ
- エアバギー専用ユニバーサルアダプター
- ブリタックスレーマー用アダプター
掲載時のブリタックス用アダプターの価格は3,300円、ユニバーサルアダプターは5,940円でした。
ただし、価格、在庫、対応製品は変更される可能性があります。
過去には、ブリタックスの「B-AGILE 3」と「レーマーベビーセーフSHR2」を組み合わせたトラベルシステムも提供されていました。
レンタル掲載情報では、B-AGILE 3は使用時が幅58×奥行97×高さ103センチ、収納時が幅58×奥行25×高さ73センチ、重量は約7.5キロとされています。
レーマーベビーセーフSHR2は、対象が新生児から15か月頃、体重13キロ程度までで、重量は4.7キロでした。
このセットをベビーカーへ装着する手順は、次のように案内されています。
1. ベビーカーのタイヤをロックする
2. セーフティーバーを取り外す
3. ベビーカーの接続部へアダプターを装着する
4. ベビーシートのジョイント部分を上からはめ込む
5. 確実に固定されたことを確認する
旧製品のアダプターやベビーシートが、新しい製品にも使えるとは限りません。
中古品や譲り受けた製品を組み合わせる場合は、名称が似ていても自己判断で装着せず、メーカーの適合情報を確認してください。
ブリタックスのトラベルシステムにデメリットはある?
ブリタックスのトラベルシステムは便利ですが、すべての家庭に必要とは限りません。
購入後に後悔しないためには、メリットだけでなく、費用や使用期間などの注意点も理解しておく必要があります。
一式そろえると費用が高くなりやすい
トラベルシステムを利用するには、ベビーシートだけでなく、対応ベビーカーやアダプターが必要です。
車への着脱を簡単にしたい場合は、FLEX BASE iSENSEなどの車載ベースも追加します。
さらに成長後、幼児用シートへ移行する場合は、新しいシートの購入費用も必要です。
長期間使えるベースシステムであっても、最初に必要な金額は一般的なベビーカーとチャイルドシートより高くなる可能性があります。
予算を考えるときは、単品価格だけでなく、必要な構成をすべて合計して比較することが重要です。
ベビーシートを持ち運ぶと重い
新生児用ベビーシートは、赤ちゃんを乗せたまま持ち運べることが特徴です。
しかし、赤ちゃんの体重とベビーシート本体の重量を合わせると、持ち運びの負担は大きくなります。
旧モデルのレーマーベビーセーフSHR2は本体だけで4.7キロでした。
仮に赤ちゃんが7キロなら、合計は約11.7キロになります。
短い距離なら運べても、階段を上ったり、広い駐車場を歩いたりするのは簡単ではありません。
購入前に店舗で持ち上げ、ハンドルの握りやすさや自宅までの移動経路を確認するのがおすすめです。
トラベルシステムとして使える期間は限られる
ベビーシートをベビーカーへ装着する使い方は、主に新生児期から1歳前後までの限られた期間に向いています。
対象月齢や身長、体重の上限に達したら、ベビーシートとしての使用を終了しなければなりません。
成長が早い赤ちゃんの場合、想定より早くサイズアウトする可能性もあります。
車をほとんど使わない家庭や、徒歩で長時間移動することが多い家庭では、トラベルシステムよりも軽量なベビーカーを優先したほうが使いやすい場合があります。
車種やベビーカーとの適合確認が必要
FLEX BASE iSENSEなどの車載ベースは、すべての車に取り付けられるわけではありません。
ISOFIX金具の位置、車のシート形状、床下収納、サポートレッグの接地場所などによって、使用できない車種や座席があります。
また、ベビーカー側も、対応するアダプターがなければベビーシートを装着できません。
購入前には、少なくとも次の3点を確認してください。
- 使用する車種と年式
- ベビーシートと車載ベースの適合
- ベビーシート、ベビーカー、アダプターの適合
車を買い替える予定がある家庭では、現在の車だけでなく、買い替え後も使用できるか確認しておくと安心です。
取り付け方法を理解する必要がある
便利な機能が多くても、正しく取り付けられていなければ安全性を十分に発揮できません。
レンタルサービスの案内でも、チャイルドシートの取り付けサービスは行っておらず、利用者が説明書を確認して取り付けるよう記載されていました。
ベビーシートをベビーカーへ装着した後も、固定されたと思い込まず、毎回持ち上げるようにしてロックを確認する必要があります。
車載ベースのインジケーターや警告音は確認を助けますが、利用者自身が説明書を読み、正しい手順を理解することが前提です。
ブリタックスのトラベルシステムが向いている家庭
ブリタックスのトラベルシステムは、特に車で短距離の外出を繰り返す家庭に向いています。
次の項目に多く当てはまる場合は、導入するメリットを感じやすいでしょう。
- 産院から自宅まで車で移動する
- 日常の買い物や送迎で車をよく使う
- 駐車場から施設までベビーカーで移動する
- 赤ちゃんを起こさずに車から降ろしたい
- 新生児期から使える対面式ベビーカーを探している
- 夕方や夜間に車を利用することが多い
- 将来も対応するブリタックス製チャイルドシートを使いたい
- 車載ベースによる着脱のしやすさを重視したい
一方、次のような家庭では、別の選択肢も比較したほうがよいでしょう。
- 車に乗る機会が月に数回程度しかない
- 公共交通機関と徒歩での移動が中心
- 自宅に階段が多く、シートを持ち運ぶ距離が長い
- とにかく軽いベビーカーを優先したい
- 初期費用をできるだけ抑えたい
- すでに固定式チャイルドシートを持っている
「高機能だから選ぶ」のではなく、自分の移動パターンに合っているかで判断することが大切です。
たとえば、週末に家族で長距離ドライブをする家庭と、平日に保育園とスーパーを車で往復する家庭では、便利に感じる機能が異なります。
前者は安全性やリクライニング性能、後者は短時間で着脱できることや回転機構の恩恵を感じやすいでしょう。
購入前に、赤ちゃんを連れて行く場所と移動手順を書き出してみると、必要な構成が見えやすくなります。
「自宅から車」「車から店舗」「店舗内」「帰宅後」という一連の動きを想像し、どこで赤ちゃんを乗せ替えるのか確認してみてください。
ブリタックスのトラベルシステムを選ぶ際の考察
私見では、ブリタックスのトラベルシステムの本当の価値は、製品を多用途に使えることだけではありません。
赤ちゃんを安全に固定した状態を、車とベビーカーの間でできるだけ維持できることが重要だと考えます。
育児用品では「1台5役」「簡単に移動できる」といった便利さが注目されがちです。
しかし、赤ちゃんを何度も抱き上げたり、狭い車内で急いでベルトを締めたりする回数が減れば、親の焦りや装着ミスを抑えることにもつながります。
特に印象的なのは、FLEX BASE iSENSEの回転セーフティスイッチです。
生後15か月になる前に誤って前向きへ回転させることを防ぐ仕組みは、利用者の注意だけに頼らず、製品側で誤使用を防ごうとする考え方が表れています。
インジケーターや警告音、インストールライトも同様です。
安全性の高い製品を作るだけでなく、暗い場所や慌ただしい育児中でも、正しく使いやすいよう補助する設計が取り入れられています。
一方で、機能が多いほど自動的に安全になるわけではありません。
車種適合を確認せずに購入したり、アダプターの固定を毎回確認しなかったりすれば、高性能な製品でも本来の安全性を発揮できません。
また、新生児用ベビーシートをベビーカーへ装着できるからといって、長時間どこでも寝かせ続けてよいわけではありません。
トラベルシステムは、あくまで移動をつなぐための仕組みとして使い、長時間の睡眠や自宅での常用は製品の説明書に従う必要があります。
もう一つ注目したいのは、ブリタックスのモジュラーシステムが、製品単体ではなく成長段階を通じて考えられている点です。
新生児期はBABY-SAFEシリーズ、成長後はDUALFIX iSENSEへ移行し、FLEX BASE iSENSEを継続して使える構成になっています。
ベースを使い回せることは合理的ですが、途中で別ブランドへ変更したくなった場合、システム全体を生かせなくなる可能性があります。
そのため、購入時には新生児期だけでなく、1歳以降にどのチャイルドシートを使いたいかまで考えることが必要です。
私なら、デザインやブランドの知名度だけでは決めません。
実際に使う車へ試着し、ベビーシートを片手で取り外せるか、ベビーカーに装着したときの高さや押しやすさはどうか、本体を持ち上げられる重さかを確認します。
可能であれば、赤ちゃんと同程度の重さを想定した荷重を入れて持ち上げてみると、実際の負担をイメージしやすくなります。
使用期間が短いことを考えると、レンタルで試してから購入する方法も現実的です。
参考にしたレンタル情報では、旧モデルのB-AGILE 3+SHR2トラベルシステムが2週間1万3,310円、1か月1万5,950円、6か月2万3,320円で案内されていました。
これは掲載時点かつ旧製品の料金であり、現在の価格や在庫を示すものではありません。
それでも、出産後の生活でトラベルシステムが本当に必要か分からない場合、短期間試すという考え方は参考になります。
今後は、チャイルドシートの安全基準への対応だけでなく、取り付けミスを防ぐ通知や、暗所での視認性を高める機能がさらに重視されると考えられます。
ブリタックスのスマートライティングテクノロジーは、その流れを先取りした機能の一つといえるでしょう。
ただし、掲載資料には過去のモデルや発売予定時点の情報も含まれています。
BABY-SAFE 3 i-SIZE、BABY-SAFE iSENSE、FLEX BASE iSENSE、DUALFIX iSENSEなどを検討する際は、後継製品の有無、国内での販売状況、車種適合、アダプターの対応を最新情報で確認してください。
まとめ
ブリタックスのトラベルシステムは、新生児用ベビーシートを車、ベビーカー、ベビーキャリーとして活用し、赤ちゃんを乗せ替えずに移動しやすくする仕組みです。
R129に対応する製品、回転式のFLEX BASE iSENSE、成長後も使えるモジュラー構造、夜間の装着を助けるスマートライティングテクノロジーなど、安全性と使いやすさを両立するための機能がそろっています。
特に車移動が多く、駐車場から店舗や自宅までベビーカーを使う家庭では、乗せ替えの負担を減らせるメリットがあります。
一方で、一式をそろえる費用、ベビーシートの重さ、使用期間の短さ、車種やアダプターの適合確認といった注意点もあります。
製品名だけで組み合わせを判断せず、使用する車、ベビーカー、ベビーシート、車載ベースの正式な適合情報を確認することが重要です。
安全機能の多さだけで選ぶのではなく、自分の家庭の移動方法に合うか、実物を無理なく扱えるかまで確かめたうえで選びましょう。
よくある質問
ブリタックスのベビーシートはどのベビーカーにも装着できますか?
いいえ、すべてのベビーカーに装着できるわけではありません。
対応するベビーカーと専用アダプターが必要です。ベビーシートとアダプターの世代によっても対応が異なるため、正式な製品名で適合を確認してください。
FLEX BASE iSENSEは必ず必要ですか?
ベビーシートの取り付け方法は製品や車両によって異なるため、必ず必要とは限りません。
ただし、FLEX BASE iSENSEを使うと、対応シートの着脱やドア側への回転がしやすくなります。車への取り付け方法と適合車種は説明書や車種適合表で確認してください。
ブリタックスのトラベルシステムはいつまで使えますか?
トラベルシステムとして使える期間は、使用するベビーシートの身長・体重・月齢の上限までです。
過去のレーマーベビーセーフSHR2は新生児から15か月頃、体重13キロ程度までと案内されていましたが、現行製品の使用範囲はモデルごとに異なります。


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